パースの謎 〜シリーズ:京都インバウンドの現場から〜
丸一日から数日、お客様と一緒に過ごす通訳ガイドの現場、そこは統計データやリサーチでは見えてこない、外国人目線の現場ネタの宝庫です。
ですが、多くのガイド(私も)はフリーランスでツアーごとに受託して働いているケースが多い為、大きな問題やリスクがある時を除いては、現場での気付きや情報が、何かしらの組織にフィードバックされる事は、あまり無いように感じています。何かもったいない、、
というわけで、現場で感じた&気付いた ”インバウンド”ビジネスについてのあれこれを意識的にアウトプットしていこうと思います。
誰か必要としている方に届きます様に、お役に立ちます様に。
この1月、10組以上のお客様をお迎えしましたが、驚く事にその9割がオーストラリア、そして皆パースから!! 最初は偶然が続くなぁと思ってましたが、ここまで重なると何があるのか気になる。そう思ってちょこちょこお客様にヒアリングしていたら、2月の本日のお客様もまたオーストラリア、パースからではありませんか。
改めて色々聞いたところ、謎が解けました!(私なりに)
・まず1月、2月は彼らにとって夏休みで比較的長く休みが取れる期間
・元々アウトドアやネイチャーが好きな人たちが多く、スキーやスノーボードも人気(ただしパースは西海岸に位置した通年暖かいエリアの為、経験者は少ない)
・スキーをするには、ニュージーランドが近いが、あまり雪質が良くないという噂とスキーをするなら日本が良いという評判(ニセコ、白馬など)
・かつパースからの航空運賃はニュージラーンドまでと、トランジット経由の日本までとほぼ変わらない。エアラインによっては、日本行きの方が安いケースもある(驚き!)
・日本であれば、スキーはもちろん、温泉!さらに異文化であるアジア観光(historicalなものから、popなものまで)楽しめる。
・つまり、冬の日本旅行は、”アジア観光+スキー&温泉”を丸ごと楽しめる便利なdestinationということでした。
・今回の場合、仮想競合はスキー場を持つニュージーランド。だがアジア観光も併せて楽しめるという点で日本が唯一のdestination として選ばれている。
改めて感じたのは、各自治体やエリアが、”うちの地域に来て!”と、打ち出す傾向が多いが、海外からのお客様(特に遠方から)は、”日本”に来るかどうかをまず検討するので、まずは”日本”そのものがdestinationとして選んでもらえるように、日本全体のコンテンツやストーリーを組み合わせた打ち出しが大切。
オーストラリア、パース向けには、”1月、2月は日本でスキー&温泉&そして観光を楽しもう”という打ち出しが引き続き良さそうですね。
# 皆さんの現場ではいかがですか? #
私の知っているオーストラリアのguestの傾向はこんな感じやで!、彼らにPRするにはこんなのもいいかも!、などありましたら是非シェアしてください😘
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上記内容は、直近約2年間、京都での通訳ガイド現場を通じての考察です。
*お客様属性概要
-FIT (カップル or ファミリー)
-国籍(60% アメリカ・ 20% オーストラリア・ 15% ヨーロッパ・ 5% アジア)
-来日経験(約95% 初めて)
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