ガイド試験合格後から、仕事獲得まで
よく聞かれるので、あくまで私のケースですがまとめてみました。
まず、私自身はガイド試験を受けた時は、まだ東京でサラリーマンをしていました(それも観光とは全くない業界で!)つまりガイドの試験には受かったものの、そこから全くわからない、、業界の仕組みも見えていない、という状態。
そこから、どのように動いて、どのような仕事の受注経路に至ったかをご紹介します。
無事に試験合格!
まずは、、
①ガイド団体の新人研修会への参加
現在国内には数種類のガイド団体があります。
どれが良いかわからなかったので、自分の日程と合う2つの団体の新人研修会(1つは東京、もう1つは関西)に参加をしました。
ちなみに新人研修は基本的に1年に1回の開催なので毎年合格者からの申し込みが集中。基本先着順の為、のんびりしていると締め切られることもあります。多くはネット経由での申し込みとなるため、ITが苦手な方は苦労をしていたと聞きます。
絶対に受けたいという方は、申し込み開始日、方法をしっかりと確認してPCの前にスタンバイしておくことをオススメします。
私のように、全く旅行業界もガイドもわからない方は、研修会に参加することで全体感がつかめて良いと思います。何よりその時に知り合った仲間とは、切磋琢磨、情報交換、仕事の紹介、オフには一緒に温泉に行くなど、素敵なガイド仲間として関係が続いています。
②ガイド団体への加入
新人研修で、先輩ガイドの方のガイディングなどを学び、また仕事の楽しさや厳しさを学んだ後w、希望者はそのまま団体に加入することができます。私は右も左もわからなかったので、取り急ぎ研修に参加した2団体にそのまま加入しました。(複数加入している方は多くいます)
③ガイド団体経由
実は初めての仕事が某ガイド団体経由のツアーでした。しかも関西での新人研修時にアサインが決定(!)
研修を運営していた団体の方が、”勢いにのって、まずは現場デビューがおすすめよ!!とりあえず現場にでなきゃ!” と背中を押してくださり、ちょうど春の繁忙期にきていたお仕事を1つアサインして頂きました。
今、振り返ると、とにかく不安な一歩目。研修などを受けてモチベーションが上がっている時に、流れにのってエイっ!と一歩を踏み出せて良かったと思います。
④agent経由
団体からの仕事だけでは、正直少なく、手持ち無沙汰。とにかく動いてみよう!と探していたところ、ガイドの先輩から、もし興味があれば紹介するよ、と某外資系agentをご紹介頂きました。その後、オフィスに面接に伺い、正式にガイドとして登録をすることになりました。実はこのagentが今も私のメインの取引先の1つです。
その後もいくつかのagentとお付き合いする機会がありますが、”誰でもいいですよ!”というところよりは、きちんとスクリーニング、面接をして契約をするところの方が個人的には良いと感じています。(大切なゲストを送客するガイドのクオリティ維持を重視している証拠)
⑤ガイド業務派遣会社 経由
ガイドを始めた初期の頃、1社登録しました。簡単な送迎業務中心のアサインでした。ガイド以外にも英語を使った業務の依頼などもあるので、まだガイドに自信が無いけれど、英語の仕事を少しスタートさせたい様なフェーズには良いかもしれません。
⑥マッチングサイト経由
ここ数年一気に増えている、いわゆる旅行者とガイドをマッチングするサイトです。試しに3サイトに登録。それぞれガイドの登録条件、顧客層や、利用方法などの違いがあり、現在は自分とフィット感の高い1サイトに絞っています。
agent経由に比べると、自己紹介やツアーを自分で作ったり、申し込み前後の問い合わせのやりとりが発生して、面倒臭い部分もありますが、私自身はあまり苦にならないので続けています。良いところは、事前にゲストとコミュニケーションが取れるので、相手の情報を得て、ニーズに合わせたツアーを提供することができる点です。
⑦ホテルコンシェルジュ経由
繁忙期を中心に発生します。
先輩のガイドにオススメされてレジュメを持って売り込みにAホテルに。しかしこちらは、その後問い合わせ頂いたのは数件程度(今振り返ると、実績もない状態でのレジュメなので魅力的ではなかったのかも、、)
よくご依頼頂くのは、外資Bホテル。
きっかけは、agent経由の仕事で宿泊しているお客様とのツアー後に、Bホテルにお送りした際、お客様がコンシェルジュに、"今日は楽しかった、彼女のお陰よ〜”、と私をオススメしておいてくれた事。やはりお客様の口コミ付きというのは、仕事を依頼する際の信頼感に繋がっているのかもしれません。
ただし、ホテル経由の場合は、宿泊中のお客様からの問い合わせ=急な依頼(明日行けますか?など)が多い為、予定が合わず、なかなかお受けできていないのが現実です。もし時間の融通がつきやすく、急な依頼にも対応できる方は、ホテルと提携しておくのは1つの選択肢だと思います。
⑧ガイド仲間からの紹介
これも多いです。仲間がどうしても都合が悪くなった時にピンチヒッターで引き受ける、仲間の属しているagentで人を探していてお声がけしてもらう、などです。逆に、自分がどうしても都合が悪くなった時に、信頼できるガイド仲間がいると安心して任せることもできます。横の繋がりを持っておくというのは本当に大事。
⑨お客様からの紹介
ガイド2年目あたりに差し掛かると、この割合が増えてきます。早いと春に来たお客様のご紹介で秋に予約が入る、ということも。
印象に残っているのは、アメリカのポートランドのお客様が何件も立て続けに問い合わせあった事。なんで、ポートランドばっかり?不思議やなー、と思っていたら、以前にガイドをしたお客様がきっかけと判明。彼女は実は現地の有名な美容師さんで、彼女が髪を切りながら、日本旅行がいかに楽しかったか、もし京都行くなら、彼女に連絡しな!と熱弁してくれてたようです。
そんな感じで、どこでどうご縁が繋がっていくか本当にわかりません。特にお客様からの紹介は、信頼関係を持った状態でスタートできるのがメリットです。
⑩自社HP経由
ガイド仲間と立ち上げた京都のガイディングツアーのサイトです。既に現状のガイドで手一杯の為、あまり本格的に取り組めていない💦ので、直接の問い合わせは正直あまり多くありません。主に団体ツアーの仕事を受ける際の窓口として活用しています。本格的にHP経由での集客を望むのであればSNSでの発信やtripadvisor、OTAサイトなどへの登録も必要だと思います。
現在は、④agent:⑥マッチングサイト:⑨お客様からの紹介=4:3:3 という割合。突発的にホテルや知り合いからの紹介などが入るという感じで、年間稼働日が150日前後になります。(ガイド当初は団体&スルーを何度か、直近3年はFITメイン+たまに団体)
おまけ:
たまーに、”スカウト”もあります。
お客様をホテルにお送りした直後や、ガイド中などに、突然”ちょっといいですか?”とagentの方に声をかけられる。原宿でのスカウトならぬ、ガイドの現場スカウトです。現場で頑張っていれば見ている人がいる(時もある!)という事ですね。ますます気が抜けない!?
この5年間で感じたことは、確かに仕事はたくさんある!
でも待ちの姿勢ではやってこない。
動いた人のところに仕事が集まる、という事です。
そしてもう1つの裏技はw、ばりばり忙しそうにやっている人と繋がっておくということかもしれません!?
少しでも参考になれば幸いです!