京都の通訳ガイドEriの小話

”大切な人を大切な場所へ”をモットーに地元京都で通訳案内士をやっています。ツアーで出会った愛すべきお客様達とのエピソードや、改めて感じた京都、日本の魅力を綴っています。#通訳ガイド#ブログ

そして別れの時

トルコご夫婦との最終日。

時に怒られ、荷物を持たされ、パシらされ、でも沢山笑い、写真を撮りあい、お互いの国の事、家族の事、文化の事、色々話したりして、絆も深まったこの3日間。

いよいよ別れの朝となり、品川駅新幹線のホームまでお見送り。(この後京都・広島の旅程)

(奥様)Eri、本当にありがとう♡ あなたがいてくれて良かったわ。いつでもトルコに遊びに来なさいね。また必ず会いましょう。

そう言って、スカーフをプレゼントしてくれました!早速首に巻いて喜ぶ私に

(奥様)まぁ、似合うわ、いいじゃなーい。

(ご主人)それにしてもEri 、君はこの3日間 GoodJobだった。だけど英語はもうちょっと頑張らなきゃだめだな。良い学校をイギリスに知っているから、そこに留学しなさい!

もうこの時には、上司・部下?親子?みたいな構図になっていた私たち。ご主人から色々アドバイスを頂きながら雑談していると新幹線が到着。

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 (私)新幹線がきましたよ。さぁ乗りましょう。荷物持って行くの手伝いますね。

岩石のように重いトランクを一緒に持って乗り込み、車両の一番後ろの座席のところに収納。

(奥様)ここに置いておいて大丈夫かしら?心配だわ。荷物専用のスペースは無いの?

(私)残念ながら新幹線には無いんですよ。でもここは大丈夫ですよ。心配でしたら時々トイレにいく時にチェックしてみては。

(奥様)まぁ、日本だからね、大丈夫よね。

(私)じゃあ、席まで一緒に行きましょう!

そう言って、指定席の座席まで一緒に向かい、ハグ&キスでいよいよ感動のお別れ。ほろりと涙も出てきて、おー、これはウルルン滞在記の気分やぁ、、と感傷にひたりかけてた瞬間

あれ?車窓の景色が流れている??

もしかして!もしかして! そうです、出発してしまったのです! 

荷物でゴタゴタしているうちに、停車時間の短い新幹線は音も無く(気づかず)発車していたのです!!

お別れね〜、と散々盛り上がった後、なぜか一緒に電車に乗っている気まずい雰囲気・・・。

最後の最後まで私何やってるんだか、、苦笑しながら談笑し、そして数分後、新横浜駅で下車。窓越しにバイバーイと手を降って、これで本当のお見送り。ホームから新幹線が見えなくなるまで見送ったら、なんとも言えない気持ちがこみ上げて思わず涙ボロボロ。。仕事で泣いたん久しぶりやなぁと思いながら達成感と解放感と猛烈な疲労感と、自分の至らなさと、何よりご夫婦行っちゃったなぁと寂しい気持ちに涙が止まらなかったのです。

ともあれ、こうして最後までヒヤヒヤの初ガイドがようやく終わったのでした。

 

●教訓●

別れ際まで気を抜かず、そして色々あっても最後は良い思い出になると頑張るべし

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頂いたスカーフは今も私のお気に入り!