わらしべ長者への道!?
昨日の出来事。
仕事のオフを利用して紅葉のピークシーズンに入る前に、
東山エリアをしっかり見ておこうと思い
平日ということもあり、人もまばらで、いるのは主に欧米の個人旅行の人たち。
皆、思い思いに写真をとったり、木陰に座ってのんびりしたり、平和な時間が流れている。
道沿いのお寺や神社をいくつか巡りつつお腹も減ったのでランチをしに定食屋に。
食べ始めて暫くすると、1人の海外の方が隣の席に。
定食を頼んだようで、お膳にセットされた小鉢がたくさんの定食が出てきた。
ふと見ると、そのお膳を前にじーーっと動かない。
どうしたのかなぁ、、?と声をかけると
「どれから食べたら良いのでしょうか?」
「どれでもいいんですよ。決まりは無いから安心して♪」
と伝えると、ほっとした様子。
イギリスから初めての日本旅行で日本には何でも順序があるから守らないといけないと思っていたよう。
その後、一緒にランチを楽しんで、お店を出て"Have a nice trip !" と別れ、私は永観堂へ。
大きな境内の中をぐるぐる歩いていると、一生懸命2人で自撮りをしている外国からの男性カップル。
「撮りましょうか?」、と声を掛けると
「ありがとー!」とカメラを2人分渡され写真を撮ってあげる。
「ここでも撮って♡、あそこでも撮って♡」とリクエストされ色々な場所で2人を撮影。
「せっかくだから君も一緒に撮ろう」と言われて、最後は何故か3人で記念撮影。
その後 ” Have a nice trip ! "と別れて
お寺を出て歩いていると、私たち困ってますオーラ満開のこれまた外国人カップル。
「どうしました?」と声をかけると
「青蓮院に行きたいけどここから歩ける? というか私たち今どこにいるのかしら?」地図を見ながら説明し、ついでにお勧めの寺やらお店やらを色々聞かれ、説明し、バスの乗り方や番号も色々聞かれ、説明し、
「本当に助かったわー♪」ということで ”Have a nice trip! " と別れ、ようやく自分1人に。
さて、まずはバスに乗らなきゃと、バス停を探しにキョロキョロしていると
「おい、そこのお嬢ちゃん!」
「ん?」
振り返ると日本人の老夫婦。
「君、迷ってるんかい?哲学の道探しているんか?」
「いや、バス停を探していて」
「なんやぁ、そうやったか。バス停やったらうちらも一緒やわ。一緒に行こう」
と言われ、なぜか3人となりバス停までブラブラ。
「これから、どこに行くんですか?」
「祇園で、美味しいスイーツを食べるんや、あんたは?」
「私は、国立博物館に行こうと思って」
「えー!うちらもそう思ってたんや!でも時間が間に合わへんと思ってあきらめてたけど、大丈夫なん?」
「はい、大丈夫ですよ」
「なんや、それなら博物館、いこいこ。そうするわ。」
ということで、バスを乗り継ぎながら一緒に博物館まで。
話し好きのおじいさんのマシンガントークに相づちを打ちながら、気付けば博物館前。
「いやー、ここまで連れてきてくれて、ほんまありがとう、チケット買うたるわ」
「えー!いいですよー、バス一緒に乗ってきただけやし」
と言う間もなく、チケット3枚買ってニコニコのおじいさん。
ご好意に感謝しつつ館内に入場。
素敵な器や絵画、仏像が沢山!でも1つ1つの展示の内容の文字が小さい。
おばあさんは少し読みづらそうやなぁと思い、
「これは江戸時代のもので・・・」とパネルの説明を読んであげて一緒に見て回ることに。
しばらくすると、何やら5人くらい知らないおばちゃんがくっついてきている。
自分で読むのがめんどくさいのか、私の説明をついでに聞いているようで、結局10人弱のおばちゃん達を引き連れたまま館内を見て回ることに。
1時間ほどじっくり回って出口に。
まぁ疲れたけど、一緒に”綺麗やなー、この色” ”すごいわー、この仏像さん” とか楽しく拝観できたので良かった良かったと思い、老夫婦ともここでお別れ。
博物館のチケットをプレゼント頂いたお礼を伝えたら、
「わしらこういうもんやから」
と、名刺。兵庫の水産会社の会長夫妻!?
「いやー、今日はほんまにお世話になったから、カニ送るわな!」
「え?カニ?」
「それと、あんた外国の人のガイドやろ。結構北欧の取引先がうちに来て京都案内しなあかんこと多いし、その時、頼ませてもらうわぁ」
「え、北欧?」
「それじゃ、今日はほんまありがとなー!」
そう言ってお二人は帰って行ったのでした。
1人でのんびりオフの日を過ごすつもりだったのが、、、
いや、のんびりしていたからこそ、色んな人の”help me〜"サインに気付けたのかもしれません。
カニが本当に贈られてくるかはわかりませんが、何がどこでどうつながるかはわかりません。目の前の人に1つずつ誠実に対応をしていくことが大切なんやなと感じた休日でした。
いざ、わらしべ長者への道なるか!?