京都の通訳ガイドEriの小話

”大切な人を大切な場所へ”をモットーに地元京都で通訳案内士をやっています。ツアーで出会った愛すべきお客様達とのエピソードや、改めて感じた京都、日本の魅力を綴っています。#通訳ガイド#ブログ

ホテルのお迎えで感じた事

お客様のお迎えで、いわゆる高級外資系ホテルに行く事が多いのですが

その際に感じた事。

 

Aホテルは、有名な高級ホテルで施設設備は恐らく京都で一番。

中で働くスタッフの方も、なんともシュッとしていて

皆さん英語ペラペラで堪能。

朝、お客様を見かけると "Good Morning, Sir"と素敵な笑顔で挨拶をしてくれる。

 

しかし、、朝の忙しい時間帯に何故かロビーにスタッフがあまりいない。

ので、、出発直前に、お客様がホテルに何かリクエストや確認したい(←よくある)と

思っても、対応するスタッフがいなくて、しょうがなく行列を作る。

ガイドの方はわかると思うが

ツアーにおいて時は金なり。これはお客様も一緒。

朝の15分や20分をフロント待ちで取られるのはかなり痛い。

ちょっとした用事であれば、他のスタッフでも対応できるのではと思い

手の空いている方に声をかけてみるが

めっちゃくちゃ素敵な笑顔で”少々お待ち下さい”、と言われて、インカムに誰かにお願いをして、その後フィードバックが全然帰ってこない。。引き続き、ロビーの端っこでニコニコとしながら挨拶をしているだけ、、。

対応してくれーい!と思いながら、ついイライラとしてしまう。。

 

一方で、Bホテル。

こちらも外資系ホテルで、語学堪能なスタッフの方が対応してくれる。

スタッフの人数が多い事もあると思うが、常にスタッフがロビーをさりげなく

歩き回って、困っていそうであれば声をかけてくれる。

雰囲気的にはAホテルほどの洗練さはないが、一歩先じんた対応をしてくれるスタッフの方が多い。

例えば、お客様と私が会話している内容が、恐らく小耳に入っていたようで、さりげなく先にタクシーをフロント前まで回しておいてくれる。

お客様の突発的なリクエストがあっても、”今、お急ぎですよね? 緊急でなければお客様お帰りまでに確認しておきますので、よろしければご出発されてください” と、こちらの状況を想像して、提案・対応してくれる。

 

もちろん人員体制の違いは否めないが

個人レベルで、一歩踏み込んで相手の状況を”想像”して、今何をすべきか、という判断・対応をできるか。の差を感じる。

どんなに素敵な笑顔があっても、こちらの状況や温度感が伝わっていないと感じると、サービスとしては不安や不満を感じてしまう。

逆に、その場で何が求められているかを的確に把握して、相手の気持ち・状況を汲み取って、対応してもらえると、とても”心地よい”し、さらに提案があれば流石だな!を純粋に感動する。


この”心地よさ”がまずベースで

更に加えて、笑顔、提案、スピード などがあれば、

それはお客様にとって”サプライズ”として喜びや感動に繋がる。

 

私自身もガイドを始めた時に、”サプライズ”の方に注力しすぎて

”心地よさ”を提供するところがおろそかになり

自分では頑張っているつもりが、お客様からのフィードバックが悪い事があった。

 

ついつい自分達のペースや価値観でサービスを提供しがちになるが

サービスの価値を決めるのは全てお客様だ。

特に今の時代、お客様からの評判、reviewがかなり影響を与える。

だからこそ、その場で自分が今、何を求められているのか、目の前のお客様に何ができるのか、そのアンテナをしっかり立てていきたいと、自戒も込めて感じたのでした。

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